住居表示をさらに掘り下げる
住居表示の場合、多くは「○○町一丁目2番6号」のようになりますが、「番」の部分を「街区符号」と法律的には呼ぶと書きました。この街区符号は街区毎に割り振られるためにそう呼ばれます。基準点(役所など)から1番、2番、3番と番号を振っていくのです。
ちなみに、街区とは公道など永続的に存在するものに囲まれたブロックのことです。「符号」なので数字から始まらなくてもよく、例えば「丘1番」でも実は構いません。
号と読む「住居番号」は、街区を基準点(自治体に依る)から10mあるいは15mごとにさらに区切り、たいてい時計回りに番号を付けたものです。正確にはその番号に最も近い玄関がその建物の号となり、住居番号が確定します。そのため今ある建物を壊し、新しい建物を建築して玄関の位置が変わってしまうと住居番号が変わり、つまり住居表示が変更になる場合があります。
住居番号の考え方については、宇都宮市の HP の http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/koseki/007954.html が分かりやすいかと思います。
なお当然ながら住居番号は、建物が無いと採番されないので、自治体への申請が必要となります。
このほか、法律上(住居表示に関する法律)は街区方式以外にも「道路方式」による住居表示が可能です。道路方式では道路名と住居番号で住居表示を行います。(◎◎県△△市○○通り2号など)
地番整理と住居表示
地番と住居表示の違いが微妙だった方でも、ここまで根気強く読んで頂くと違いがハッキリすると思います。(だといいな)
では、以下の住所の場合、これは「地番」でしょうか、それとも「住居表示」による住所でしょうか?
東京都千代田区○○町2-10-2
ハッキリと、○○町二丁目10番2号とあれば、それは「住居表による住所」だと考えられます。が、上記の例だとこれは地番の可能性もあります。 最初に少しだけ触れましたが、「地番整理」をした地区の場合には、住居表示と同じように町名までも整理していることがあり、上記例が「○○町二丁目10番地の2」という地番であることがあります。そのような地域では同時に住居表示をしている場合もあり、(ますます混乱しますが)そのときは地番=住居表示による住所となり、読み方も番でも番地でも良いことになります。
たとえば
東京都千代田区○○町2-2500-4
このように番もしくは番地の部分が2500という大きな数字であればほぼ間違いなくそれは、「地番」です。地番整理をしたときに街区符号のように1番から振り直すのではなく、元々の地番をそのまま使ったと考えられるからです。
ネット上で住居表示または地番を調べたい
Yahoo地図
Yahoo! 地図 を使うと、地番表記、住居表示表記、どちらの表記かは分からないのですが、少なくとも何丁目、何番(何番地)まで分かることが多いです。
Googleマップ
住居番号(何号)まで分かる地図としては、Google マップ が便利です。(地図の更新には時間がかかるので、新しい建物については不可)
Google Map を開いて、住所を知りたい地図を開き、その場所で右クリックして「この場所について」を選択します。 すると、左側に「~町 > 2丁目 > 15 > 1」などと表示され、その場所は「 ~町二丁目15番(番地)1(号)」であることがわかります。ただし、これが住居表示なのか、地番なのかは分かりません。
その他
住居表示を行っている地域の地番を個別に調べるには、ゼンリンのブルーマップか、法務局へ問い合わせるなどの手段が必要です。そういった情報をネット上で公開しているサイトを見たことがありませんが、各自治体のHPには、地番整理した地域の情報や住居表示を行った地域の情報が掲載されている場合があります。
前のページ
コメントを残す